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新年を迎え、新たな気持ちで研修に参加

学園研修が令和6年1月6日、名古屋産業大学文化センター大ホールで開催され、教職員150名が新たな気持ちで参加しました。

高木弘恵理事長は、新年の挨拶の冒頭で、元旦に起きた能登半島地震や2日に羽田空港で発生した日本航空と海上保安庁の航空機が衝突した事故に言及し、お亡くになられた方々への哀悼の意と被災された皆様へのお見舞いの言葉を述べました。

高木理事長は「近年の社会構造の変化や先行き不透明な状況を受け、これからの時代は、IQ(知能指数)だけでなくEQ(心の知能指数)を高めていくことが重要であると言われています。さらに、AI技術の急速な発展により社会で求められるスキルや能力は日々変化し続け、教育分野ではこれからを生き抜く上で必要とされる非認知能力の育成に関心が高まっています。こうした中、学生、生徒らの主体性や自主性を育てるため、令和6年度は、菊武学園の教育理念である愛情教育と職業教育を通して、社会とのつながりを意識したよりよい教育と、EQを高めるための教育をぜひ実践していただきたい。新しい年が皆様にとって健康で希望に満ちた年となることをお祈りします」と新年の挨拶を述べました。

新年の挨拶を述べる高木理事長 

続いて、新年を祝うオープニングセレモニーが行われ、数々の演奏活動を行う和太鼓グループ「転輪太鼓」による和太鼓演奏が披露されました。舞台では心に響く和太鼓の音色に躍動感と迫力ある演奏が繰り広げられ、会場は新春らしい晴れやかな雰囲気に包まれました。そして、本学園の設置校である菊華高等学校の卒業生1名と在校生1名を含む和太鼓奏者7名による「双天(そうてん)」「諸天撃天鼓(しょうてんぎゃくてんく)」と横笛の音色に合わせた「桜(さくら)」の3曲の演奏が終わると、力強く打ち鳴らす勇敢な姿に感銘を受けた教職員から会場内に響きわたる大きな拍手が送られました。「新年早々、元気とエネルギーをもらえた」と笑顔で語っていました。

「転輪太鼓」による和太鼓演奏

転輪太鼓(國分入道光雲代表)は、平成10年に開催された世界青年平和文化祭を機に結成され、愛知県春日井市を拠点に、日本国内のみならず海外においても演奏活動を展開されています。テレビ・ラジオ番組のほか、災害・被災地の子どもたちを応援するボランティアコンサート、チャリティーイベントを行うなど、全国の子どもたちに「勇気」「元気」「歓喜」を送り続けています。

オープニングセレモニーのあと、大きな拍手の中、令和5年10月に史上初となる八冠を制覇し、前人未到の大偉業を成し遂げた藤井聡太八冠の育ての親と知られる棋士の杉本昌隆八段が登壇し、「将棋界から見る若者への接し方」をテーマとした新春特別講演会が行われました。杉本八段は、最初に小学生の頃に出会った菊武学園創始者の故・高木武彦学園長との将棋のつながりや、「ABEMA地域対抗戦地域会 in 名古屋」でチーム中部の監督を務めた際のエピソードを語られました。そして、本題に入ると、知られざる棋士の日常や棋士たちの発想の秘密・思考法、さらに将棋界独特の師弟関係について解説されました。知られざる棋士の日常では、『将棋界では指導者の「普通」と若い世代の「普通」は全く違う』『将棋は礼に始まり礼に終わる日本古来からの伝統文化がある』などについて、師弟関係では、守・破・離という考えのもと、『弟子と接する際に教えすぎてはいけない、正解(成功)がある局面に誘導することに心がけていること』『弟子とは年齢差が年々広がり、立場・体験・価値観の違いを感じ、指導者の経験が邪魔をすることがあること、世代や考え方が違う集まりが気づきにつながること』などについて話されました。そして、杉本八段から見た藤井八冠の才能と強さに触れ、その強さは『当たり前と思われることに疑問を持ち自分で考える力』『苦手を作らず得意も作らず、今の環境で最善を尽くす客観力』『勝ちから学ぶ姿勢』にあると語られていました。最後に、杉本八段が藤井八冠にお年玉を渡す、入門当時などの写真がスクリーンに映し出されると、会場はどよめきと笑いに包まれ、少年時代の藤井八冠の様子が紹介されました。

「将棋界から見る若者への接し方」をテーマに講演される将棋棋士・杉本昌隆八段
新春特別講演会の様子

1時間あまりの新春特別講演会でしたが、貴重なお話を聞かせていただき、楽しく有意義なひとときを過ごすことができました。本当にありがとうございました。令和5年8月に本学園の設置校である名古屋産業大学で開かれた菊武学園杯第20回愛知県中学生将棋選手権大会において、杉本八段の門下で藤井八冠の姉弟子である女流棋士の室田伊緒女流二段にご講演いただくなど、菊武学園はこれからも故・高木武彦学園長の将棋への想いを継承しつつ、将棋界とのつながりを大切に、より多くの人に将棋の魅力を届けていきたいと思っています。

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