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菊華高等学校・菊武ビジネス専門学校の生徒らが 東北ボランティアを通して命の尊さや人との関わりの大切さを学ぶ

菊華高等学校の生徒と菊武ビジネス専門学校の生徒で構成する「チームTSUBASA」は、2011年3月11日に発災した東日本大震災で大きな被害を受けた被災地でのボランティア活動を通して、命の尊さや人との関わりの大切さなどを学ぶために、2022年8月10日から8月14日にかけて、福島県田村市、宮城県本吉郡南三陸町、宮城県気仙沼市小泉地区、宮城県石巻市を訪れました。生徒たちは、被災地で災害そのものや防災について学んだことで、震災の記憶・教訓を次世代に伝承していくこと、今後起こり得る大規模災害への対応等に活かしていかなければならないことの重要さを知り、災害への意識を新たにしました。今回、菊華高等学校の生徒11名と菊武ビジネス専門学校の生徒12名が参加しました。

チームTSUBASAは11日、福島県田村市大越町にある3万本以上のひまわりが咲き誇る「牧野のひまわり畑」を訪れ、ひまわりセレモニーの中で、今後の事業活動に役立ててほしいとの思いから、菊華高等学校の生徒たちが、ひまわりを通して東日本大震災の復興支援を行う「NPO法人チームふくしま」から寄贈されたひまわりの種を学校の花壇にまいて育て、その成長記録を記した冊子と手作り絵本「ピュン ピュン シュッシュッ しゅつどう!」を贈呈しました。「NPO法人チームふくしま」は、東日本大震災の復興を支援するため、福島と全国との絆を深める「福島ひまわり里親プロジェクト」を行っています。

ひまわりの成長記録を記した冊子を贈呈
贈呈した手作り絵本(菊華高等学校)
牧野のひまわり畑で記念撮影

その後、宮城県気仙沼市に入り、震災時、最大21mの津波が押し寄せた「小泉海岸」や震災の記憶を風化させないという地域の方々の願いによって小泉地区に建立・設置された「津波記憶石」を訪れ、現地で語り部ガイドの方から震災当時の様子や復興まちづくりの様子について講話を受けました。そして、宮城県本吉郡南三陸町に入り、語り部ガイドの方から「南三陸ホテル観洋」「南三陸役場」「南三陸病院」の震災当時の様子について講話を受け、実際に復興が進んだ現在の様子を見学しました。

小泉地区語り部ガイド(小泉海岸)
小泉地区語り部ガイドの方にあいさつ(津波記憶石)

12日は、南三陸町の町民有志によって整備されている「海の見える命の森」を訪れ、震災当時の様子や震災の経験やそこから得た教訓を後世に伝える役割も担っていることのお話をいただいた後、現地で水源や熱源の体験に参加し、水源は井戸を作る、熱源はピザ窯や釜土を作ることができることを身をもって知ることができました。その後、菊華高等学校と菊武ビジネス専門学校の生徒らは「海の見える命の森」で、人と自然との関わりを学び、自然と触れ合える憩いの場として最適な環境を維持するために清掃活動等を行い、現地の方々と楽しく交流することができました。「海の見える命の森」は、2016年より東日本大震災を通じて学んだこと、後世に伝えねばならないこと、祈りたいこと、残したい風景を伝える場所として南三陸町の町民有志によって整備され、地震と津波により亡くなられた方々を慰霊する場であると同時に、次世代に防災減災の伝承の場として森づくりの活動を行っています。

13日は、被災した旧戸倉中学校の校舎を改修し、地域コミュニティ再生の場として共用開始している「戸倉公民館」を訪れ、その後、宮城県石巻市に入り、震災の津波で児童ら84人が犠牲となった宮城県石巻市の震災遺構「石巻市立大川小学校」を訪れ、現地の語り部ガイドの方から、震災当時の様子や卒業生らによって震災で犠牲になった人の冥福を祈るとともに、地区の未来を考える催しが毎年開かれていることのお話をいただきました。

南三陸町語り部ガイド(海の見える命の森)
石巻市語り部ガイド(震災遺構・大川小学校)

参加した生徒は「予期せぬ災害が起きたときは、家族や身近な人などに対して、落ち着いて的確な行動ができるように日頃から心掛けたい」「今回学んだ震災の経験と教訓を多くの人に伝えていきたい」「とても貴重な経験をすることができました。これを機に災害への意識を高めていきたい」などの感想を述べていました。引率した教員は「東北ボランティアに参加した生徒たちは、被災地の人たちからさまざまなことを教わり、命の尊さや人との関わりの大切さを学ぶことができました。現地の語り部ガイドの方から講話を聞き、時には涙ぐむ生徒もいました。今後は追悼の念を持ち続けながら、震災の記憶(経験)・教訓を伝承していき、さらに未来に起こり得る大規模災害が発生した際、同じ犠牲と混乱を繰り返さないよう、命を守る行動を取るための意識や防災・減災への意識を持ち続けることが大切であることを伝えていきたいと思います。参加した生徒たちには、東日本大震災で被災した方々の体験・経験・想いをしっかりと受け継ぎ、今回の東日本大震災で得られた教訓、その中で得られた知見などを先輩や後輩、教職員の皆さんに発信し、行動してほしいと思っています。災害に関心と理解を持ち、被災地の人たちとの関わりを大切にしながら、これからも私たちにできることを続けていきたい」と語っていました。

東北ボランティアを終えてフェリーで喜ぶ生徒たち
チームTSUBASAのTシャツを着て記念撮影

最後に、今回の東北ボランティアで生徒たちが着用した「チームTSUBASA」のTシャツは、多くの企業様よりご協賛いただいて、生徒たちがそれぞれの考えや気持ちを一つにしてデザインしたものです。ご協賛いただきました「社会福祉法人フラワー園」「介護・福祉啓発事業 next innovation」「一般社団法人全国介護支援協会」「株式会社結の樹」「株式会社クラユニコーポレーション」「一般社団法人地域福祉活動協会」(順不同)の企業・団体の皆様より温かい応援、ご支援を賜りましたこと、心より感謝いたします。また、多くの皆様の温かいご支援により、今年もこのような大変貴重な体験を得ることができ、東北の体験を生徒と共に自分自身の成長、気づきの向上に繋がりました。本当にありがとうございました。

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